*

アプリ開発という冒険のはじまり

旅立ち

前回の『すべてはここからはじまった 〜ぱぱんだっこ伝説の誕生〜』では、アプリ開発体験会の前日譚を紹介した。

今回は、そのつづきからはじめよう。

さて、夜行バスに揺られて東京の地に降りたったわたしは、アプリ開発体験会に参加するために、会場がある渋谷へと向かった。

はじめての渋谷駅はまさにダンジョンで、これからアプリ開発という冒険に旅立とうとするわたしの行方を阻んでいた。

冒険者の地図(Google Maps)を片手に、数多くの魔物や罠を乗り越え、旅立ちの象徴である幸運のオブジェ(待ち合わせの犬の銅像)にたどりつくと、そこには冒険の仲間であるマロさん(@maro_draft)が力強くたたずんでいた。

アプリ開発体験会

結論から言おう。

『アプリ開発体験会は最高であった』、と。

時間にすると、ほんの数時間。

やったことは、講師のあきおさん(@akio0911)に言われるがままにMacを操作して、あらかじめ用意されたプログラムをコピペするだけ。

たった100字たらずに要約できてしまう、この数時間のできごとが、文字どおりわたしの人生を大幅に変えてしまった。

それほどまでに、アプリ開発の体験は、わたしに多大なる衝撃と影響を与えた。

いったいわたしは、アプリ開発体験のどういうところに衝撃と影響を受けたのだろうか?

よくわからない文字の羅列が、Macを操作するだけで、いつもiPhoneの画面で見ているようなアプリになって動きだす。この魔法のような不思議さに魅了されたのだろうか?

それとも、(コピペとはいえ)たった数時間の作業でアプリができてしまう。そこに、自分でも出来るかもしれない、という可能性を見いだしたのだろうか?

はたまた、ただ単純に、未知のものへの好奇心だろうか?

理由はともかく、わたしはあっという間にアプリ開発のとりこになっていた。

どのくらいとりこになっていたかというと、アプリ開発体験会が終わったその場で、あきおさんが東京で開催しているアプリクリエイター道場(通称アプリ道場)に申し込みをしたくらいだ。

余談ではあるが、わたしは関西在住なので、アプリ道場を受けるためには、はるばる東京まで行かなくてはならない。しかも、このときのわたしは無職だったのだ。これらの事実から、わたしがいかにアプリ開発に夢中になったのか、おわかりいただけるのではないだろうか。

アプリ道場

アプリ開発体験会から2か月ほど経過した、2015年2月。

わたしは再び関西から東京まで、夜行バスにゆられて旅をしていた。

この2か月は、いままでの人生で一番待ち遠しい時間だった。アプリ開発の本を片手に、毎日Macとにらめっこしながら、遠足を楽しみにする小学生のように、アプリ道場が開催される日を心待ちにしていた。

夜行バスの固い椅子もなんのその、わたしは東京の地に降りたつと、重い荷物を背負いながら、軽い足取りで会場へと向かった。

いざアプリ道場がはじまると、そこでは予想以上の楽しさが待っていた。それらすべてを書くと長くなりすぎるので、今回は、あるひとつのエピソードだけを紹介しよう。

アプリ道場のレポートは、こちらに綴っているので、興味がある方はご覧いただきたい。アプリ道場の楽しさはもちろん、講師のあきおさんの素晴らしさが、きっと伝わるだろう。

独学では得られないワクワク感と丁寧な指導に歓喜した!アプリクリエイター道場の一日目を終えて。

iPhoneで自分のアプリが動いたよ!アプリクリエイター道場の二日目を終えて。

アプリをリリースするまでがアプリ道場です。アプリクリエイター道場の三日目を終えて。

アプリ開発をはじめたいあなたへ 〜楽しくアプリ開発を学べる『アプリ道場』潜入レポート〜

さて、アプリ道場では、講師のあきおさん以外に、esumさん(@esum1527)となりたさん(@motokiee)がアシスタントを担当されていた(esumさんは、とれすぽやふりとれなど、子どもも楽しめるアプリを19個も!リリースしている、アプリ道場のお父さん的素敵男子だ。なりたさんは、App Storeのベスト新着にも掲載された、リボカメというカメラアプリのイケメン開発者だ)。

人数の関係で、わたしはアシスタントのなりたさんと、ペアプログラミングをすることになった。

本題とは少しそれるが、ペアプログラミングとは──アプリ道場の特徴のひとつでもあるのだが──ふたりひと組になってアプリのアイデアを出し合い、交代でプログラミングしていくものだ。ふたりひと組ですることによって、ひとりでは気がつけなかった視点を得られたり、相手に教えることで自分の考えが整理されたりもする。実践的で勉強になるし、とても楽しい時間だ。

さて、そのペアプログラミングで、わたしはなりたさんとペアになった。なりたさんは、(おそらくアシスタントだから気をつかってくれて)わたしがつくりたいアプリを開発しましょう、と言ってくれた。その言葉を聞いてまっさきに頭に浮かんだのは、バスのなかで考えた、そして、ファミリーマネジメントジャーナル仲間に熱く語ったアプリ──ではなく、別のアプリのアイデアだった。

このとき、なぜ別のアプリを選んだのか。

それは、いまとなってはわからない(ここで選んだのが、バスのなかで考えたアプリだったら、それはドラマティックでお話的には盛りあがるのだが、人生は常にドラマティックとは限らないものだ)。ともあれ、わたしはそのアプリを、なりたさんと一緒につくりはじめた。

なりたさんはすでにアプリ開発経験者だったが、わたしにとっては、はじめてのアプリ開発なので、デザインをする余裕などはまったくない。わたしは、なりたさんのアドバイスをたよりに、頭に思い描いている機能を、なんとかかんとかプログラムに変換していった。

やがて、ペアプログラミングの時間が終わると、Macの画面にはひとつのアプリがあった。飾りどころか色すらつけていない、ただただまっしろな背景に、文字を入力する欄や、文字を表示する欄や、ボタンがいくつかあるだけの、とてもシンプルなアプリだ。

しかし、紛れもなくそのアプリは、わたしがはじめて自分のアイデアを形にした、記念すべきアプリだった。

このときのアプリがのちに『ぱぱんだっこシリーズ』第一弾となるとは、そして、ぱんだをつかったアプリを開発することになるとは、このときのわたしは予想だにしていなかった。

To be continued.

 

晴れた日も、曇った日も、素敵な一日をあなたに。

 

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