2018年のまとめ


2018年が終わろうとしているので、一年のまとめを書きます。

その前にお礼を。

2018年もたくさんの方々にお世話になりました。あんなことやこんなことまでしていただき、とても助かりました。本当にありがとうございます。

個人でのアプリ開発

今年は、浮世絵時計やパンダクリンARなどの既存アプリのアップデートに力を入れました。

そのため、新しいアプリのリリースはありませんでしたが、つくりたいアプリのアイデアはたくさんあるので、プロトタイプをすこしずつ開発しています。

来年にはリリースするぞ。おー!

会社でのアプリ開発

スノウロビンにジョインして一年とすこし経過しました。

会社では、受託のアプリ開発を担当しました。

iOSアプリ開発がメインですが、チャンスがあったので、watchOSアプリやmacOSアプリの開発にも挑戦しました。

どちらもとても大変でしたが、あたらしいことに挑戦して試行錯誤しながら学ぶのは楽しくもあります。また、自分のエンジニアとしての幅が広がるので、これからもあたらしいことに挑戦していきます。

また、会社には技術力の高いエンジニアがたくさんいるので、山盛り勉強になりました。

ながらく個人でアプリ開発をしてきたので、ほかの人が書いたコードを読んだり、技術談義をしたりできるのは、とても贅沢な環境です。

また、デザイナーさんがデザインするところを間近で見られるのもとてもよかったです。

アプリの設計とClean Architecture

会社でのアプリ開発では、おもにClean Architectureを採用しています。

いまでこそ、Clean Architectureに慣れてきましたが、最初は大変でした。ちょっとデータを取得するだけなのに何個もファイルをまたいで書かないといけなくて、なんでわざわざこんな面倒なことをことするんだ!? って感じでした。

しかし、ひとつのアプリをiOS用とmacOS用に開発するときに、Clean Architecture最高! となりました。

そのときは、iOS用のアプリを開発してからmacOS用のアプリを開発したのですが、移植がとてもやりやすかったからです。

ViewControllerは、UIKitとCocoaのちがいがあるので、いろいろと変更が必要です。しかし、Presentation層のPresenterやViewは、ほぼそのままコピペでいけました。

iOSのプロジェクトからmacOSのプロジェクトにコードをコピペしながら、「こいつ動くぞ!」と興奮していました。

Android版を開発するときでも(プログラミング言語がことなるのでコピペはできませんが)かなり簡単に移植できそうです。

設計の重要さを認識したので、PEAKSさんから届いた「iOSアプリ設計パターン入門」を読みながら、もっといい設計ができるようにします。

アプリ開発本の執筆

あいかわらず亀のような歩みではありますが、アプリ開発入門本をすこしずつ書いてます。

書いては消し、消しては書き、書いては書きなおし、頭を抱えながら書いてます。

本を書くのって、本当にむずかしいですね。ブログ記事ならパパッと書けるのに。

とはいえ、書くことはすごく楽しいので、なんとしても書き上げる所存であります。

はやくみんなに読んでもらいたい!

そして、iOSアプリ開発をはじめるひとたちの手助けをしたい!

心のなかでそう叫びながら、日々、執筆をしています。

アウトプット

最近のアウトプットはQiitaScrapboxがメインです。

あまり明確な書き分けはしていませんが、簡単な技術メモはScrapbox、ひとかたまりの内容を書きあげたときはQiitaという感じです。

ほかの人が書いているかもとか、こんな簡単なこと書いてもいいのかな?とか、そういうことはあまり考えずに、あたらしく学んだことや自分が忘れてしまいそうなことをどんどん書いてます。

QiitaとScrapboxにいろいろ書いているので、ぜひご覧ください。

あと、このブログのアップデートをしました。

まず、ブログで小説を公開しているので、文章を読みやすいテーマにしようと思って、Graphyにしました。

つぎに、今後のことを考えてhttps対応をしました(大変だった)。

新しくなった「はれときどきくもりZ」を、今後ともよろしくお願いします。

重大なできごと

2018年で一番重大なできごとは、会社のフレックス制度がなくなったことです。

ちいさい子どもがいるので、朝は幼稚園に送りに行きます。また、よく風邪を引いたりするので、朝から病院に連れて行くこともあります。フレックスは、そういうときにとても便利でした。

しかし、フレックス制度がなくなって勤務時間が8:45〜18:00になってしまったので、子どもの面倒をすべて妻にお願いしないといけなくなってしまいました。妻だけで無理なときは、会社を休むしかありません。

家のことも会社での仕事もおもいっきりやりたいわたしにとっては、フレックス廃止はいろいろな意味で大幅なパフォーマンスダウンを引き起こしました。

そしてなにより、会社で仕事をするということは、こういうことがいつでも起こりうるのだということを、あらためて実感しました。そういう意味で、これからの人生をどう生きて行くかを考え直すきっかけとなる重大なできごととなりました。

Nintendo Switch

クリスマスプレゼントに、素敵なサンタさんがNintendo Switchとマリオカートをプレゼントしてくれました。

据え置きゲーム機はWii以来なので、ワクワクしながら遊びました。

いやー、ゲーム最高ですね。

iPhoneでポチポチとゲームをして遊んでいますが、それとはちがう楽しさがあります。とくに、子どもたちが寝静まったあとに、妻とふたりで遊ぶマリオカートは最高です(子どもたちと遊ぶのも楽しいですが)。

(おもにわたしが)「うわー」とか「やっふー」と言いながら、ふたりでゲームを楽しんでいます。

またゲームアプリを開発したくなりました。

2019年の豊富

2019年も、アプリ開発にどっぷりとつかりたいですね。

まずは、プロトタイプでつくっているアプリを完成してリリースすること。そして、ゲームアプリ開発熱が高まっているので、ゲームアプリもつくりたいところです。

最近は個人で開発したゲームをNintendo Switchでリリースしているかたもいらっしゃいます。どうやらUnityで開発できるっぽいので、わたしもUnityに挑戦してみようかな。

また、ARが好きで「パンダクリンAR」や「こぱんたっぷAR」を開発してます。
しかし、ARKitをつかったりSceneKitをつかったアプリを開発しようとすると、どうしても3Dなどの数学的な知識が必要になります。というわけで、 数学の勉強をするために「数学大百科事典 仕事で使う公式・定理・ルール127」を買いました。

また、ARKitやSceneKitで使うキャラクターをMagicaVoxelでつくりたくて、「まるごとわかる3Dドットモデリング入門 ~MagicaVoxelでつくる! Unityで動かす!~」を買いました。本を読みながらVoxelキャラをつくって楽しんでいます。

アプリ開発入門本の執筆もバリバリやっていきます。2019年こそは出版するぞー!

アプリ開発講座も個人で細々とやっていますが、2019年はもっとドーンとやりたいところです。

あとは、iOSDCやtry! SwiftやWWDCなどのイベントや、勉強会にも参加したいところです(子どもの予定があるので、なかなかむずかしいですが)。

そんな感じでやりたいこといっぱいなので、2019年もあれこれやっていきます。

それでは、よいお年を。

本を出版しました!

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Toshi’s Christmas Story 2018 〜あわてん坊のサンタクロース〜


ねえ、知ってる?
これは、わたしの村に伝わるお話。あわてん坊のサンタクロースの伝説。

「いい子には、サンタクロースが素敵なクリスマスプレゼントを。いい子にしてなかったら、あわてん坊のサンタクロースが見当違いなクリスマスプレゼントを」

ってね。

👶👶👶

「男の子だよ!」
「いいえ、女の子だわ!」
山から吹きおろす風が雪の冷たさを運んでくるように、ふたりの言い争う声はわたしに暗い気持ちを運んでくる。

気分を変えるために、わたしはベッドからピョンと飛び降りて、窓から外を眺めた。
「Guten Morgen!」
真っ白な雪景色の中に、ポツポツと家が建ち、煙突から煙が立ちのぼっている。煙はこの小さな村を取り囲む森林を抜けて、遠くそびえる山々に消えていった。
「いいお天気。それに今日は……」
あつあつのグリューワインにプリプリのヴァイスブルスト、そして、一口でお腹いっぱいなシュトーレン。わたしは真っ青な空に、つぎつぎとクリスマスのご馳走を思い浮かべる。ふわふわ浮かぶレープクーヘンに誘われて、村の真ん中に立つ大きなもみの木に視線が辿り着くと、そこにぶら下がるたくさんの靴下が目に入った。

わたし、今年のクリスマスは、サンタさんに特別なプレゼントをお願いしたの。そう、とっても特別なクリスマスプレゼントを……。

「アンジェリカ、あなたはどう思うの? やっぱり女の子よね?」
ふたりで言い争うのにつかれたのか、ママがとつぜんわたしにたずねてきた。
「いいや、男の子だろう。アンジェリカもそう思うだろ?」
パパもそれにのってくる。普段は息がぴったりなのに、なんでお腹の子のことになると、途端にケンカになっちゃうんだろ?
「あのね。パパ、ママ、わたし実はね……」
「アンジェリカも8歳なんですから。そろそろ妹の面倒を見て、家の仕事を覚えていく歳ですわ」
「なにを言ってるんだ。僕は長男なんだから、つぎは跡継ぎの男の子でないと」
わたしが答える前に、ふたりが続きをはじめてしまった。まあ、いつものことだから、慣れたものだけど。

あーあ、わたしの特別なクリスマスプレゼントのお願いを、サンタさんが聞きどどけてくださったなら、きっとみんな幸せになれるのに……。
おっと、いけないわ。そのためにも、わたしはいい子にするのよ。だって、『いい子には、サンタクロースが素敵なクリスマスプレゼントを。いい子にしてなかったら、あわてん坊のサンタクロースが見当違いなクリスマスプレゼントを』だものね。

🎹 🎹 🎹

「パイプオルガンが使えないだって!?」
パパの声が家中に響いた。
「そうなんだ。どうやらネズミがふいごをかじってしまったみたいなんだ。修理しようにも、町に知らせに行って帰ってくる頃には、クリスマスは終わってしまう」
「ああ、なんてことだ……」
パパの声が穴の空いたパイプオルガンのようにしりすぼみに消えていく。それもそのはず。パパはこの村一番のパイプオルガン奏者で、クリスマスにはお腹の子にもとびきりの曲を聴かせるんだって張り切っていたもの。

ママも悲しそうな顔をしていたけど、パパの手を握って優しい言葉をかけていた。「聖歌隊でとびきりの歌を歌いましょう」とか「ほかの楽器で演奏してみてはいかが?」とか。
だって、お腹の子の性別以外では、パパとママはとても仲良しだから。
でも、いまはふたりそろって暗い顔をしている。遠い山の向こうに、お日様が沈んだあとみたいに暗い顔を。

わたしがなんとかしなきゃ。だって、わたし、お姉ちゃんになるのよ。

♪ ♪ ♪

「アンジェリカ、ちょっと手伝っておくれ」
「パパ、ごめんなさい。わたし、いま、用事があるの」
「アンジェリカ、台所のお片づけをしてちょうだい」
「ママ、ごめんなさい。わたし、いま、これをしないといけないの」
「「クリスマスイブだというのに、アンジェリカはいったいなにをやってるの?」」
「パパ、ママ、ごめんなさい。もう少しで完成するのよ」

そう言って、机の上に置いた紙に、わたしはガリガリと書いていく。パパと、ママと、まだ見ぬお腹の子のことを考えながら、ガリガリと。

「できた!」
「なにができたんだって? アンジェリカ」
「なにができたというの? アンジェリカ」
「ほら、見て!」
わたしは手元の紙を持ち上げて、パパとママに向かって披露した。
「ほお」
「まあ」
「「クリスマスソング」」
「タイトルは、『あわてん坊のサンタクロース』よ」
「いいねえ。この歌詞ならパイプオルガンじゃなくても演奏できそうだ」
「とても楽しそうな歌詞ね。聖歌隊だけじゃなく、みんなで歌えそうよ」
「これから教会に行って、この歌詞にあう曲を書いてくる」
「わたしは歌詞を書き写して、村のみんなに配ってくるわ」

🎄 🎄 🎄

「あー、楽しかった。こんなに盛り上がったイブは、今までなかったんじゃないか?」
「ええ、そうね。アンジェリカの考えた『あわてん坊のサンタクロース』のおかげね」
「わたしは歌詞を考えただけだもの。パパが曲を作ってくれたし、ママが村のみんなに歌を教えてくれたおかげよ」
教会からの帰り道、雪をサクサクと踏みながら、パパとママに返事をした。
「お腹の息子も、今日はとっても楽しかったって言ってるだろ?」
「ええ、お腹の娘も、今日はとっても楽しかったって言ってるわ」
「息子だ!」
「娘よ!」
はあ。これさえなければ、いい子のパパとママなのに……。ね。

わたしは、村の真ん中のクリスマスツリーにそう囁いた。

🎁 🎁 🎁

「おや?」
「あら?」
家に着くと、ドアに靴下がふたつぶらさがっていた。太い糸で編まれた厚手の靴下はパパの、細い糸を重ねたふわふわの靴下はママのだ。まだイブなのに届いたということは……。
「「あわてん坊のサンタクロースが来たんだ!」」
パパとママは、息もぴったりにそう言った。
「僕はいい子じゃなかったってことなのか」
「わたしはいい子じゃなかったというのね」
パパとママは「いい子には、サンタクロースが素敵なクリスマスプレゼントを。いい子にしてなかったら、あわてん坊のサンタクロースが見当違いなクリスマスプレゼントを」と言ってがっくりと肩を落とす。

そして、ドアを開けてなかに入ると、「見当違いのプレゼント、か」とつぶやきながら、靴下からプレゼントを取り出した。
「あれ!?」
パパは、女の子の赤ちゃんが着る服を手に持っている。
「まあ!?」
ママは、男の子の赤ちゃんが着る服を手に持っている。
ふたりは、お互いの手にある『あわてん坊のサンタクロース』からのプレゼントを交互に見ながら、首をひねっていた。

でも、わたしはふたりの様子を見ながら、もしかしたらってワクワクしていたの。
だって、ふたりのプレゼントが見当違いってことは……。それに、わたしのプレゼントがまだ届いていないってことは、サンタさんがわたしのお願いを聞き届けてくださったということ……。

でも、今日はクリスマスイブ。わたしがどんなプレゼントをサンタさんにお願いしたのかは、パパとママにも秘密。それは、わたしとサンタさんだけの秘密なの。でも、遠回しになら、ちょっとくらいなら、聞いてもいいよね?

「ねえ、パパ、ママ。家族はたくさんいるほうが楽しいと思わない?」
「そうだな。お腹の子が生まれると、きっと、もっと賑やかになるよ」
「そういえば、予定より少しお腹が大きいですね、って言われたのよ」

🎅 🎅 🎅

ねえ、知ってる?
これは、わたしの村に伝わるお話。あわてん坊のサンタクロースの伝説。

「いい子には、サンタクロースが素敵なクリスマスプレゼントを。いい子にしてなかったら、あわてん坊のサンタクロースが見当違いなクリスマスプレゼントを」

ってね。

〜 Ende 〜

本を出版しました!

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ドラゴンクエストとギルドと働き方改革

光の玉に導かれるように

先日、ドラゴンクエストの曲を聴きながら洗濯物を干していると、光の玉に導かれるようにこちら↓のアイデアがふってきました。

ほとんどこちらのつぶやきで書いているとおりですが、少し補足します。

クエストが発生したらギルドでメンバーを募集

まず、あたらしいクエスト(仕事)が発生したら、ギルド(会社の部署だったり、職種だったり)でメンバーを募集します。

ちょうど、ドラゴンクエストでルイーダの酒場でメンバーを募集するような感じです。

そして、ギルドのメンバーのなかでそのクエストをやりたい人が、自分から立候補します。メンバーが集まれば、あとは冒険者仲間として力を合わせてクエストをクリアしていきます。

クエストのランクとポイント

クエストは、ランクによってポイントを設定します。そして、そのポイントをもとに報奨金(給料)が決まる仕組みにします。

難しいクエストだけどポイントが高いのを選んで「おれはこのヤマで一発当ててやるぜ、ヒャッハー!」っていうのもいいですし、ポイントは低いけどおもしろそうな仕事を選んで「これは料理のしがいがありそうですね、フフフ」というのもいいでしょう。

ギルド制のいいところ

このギルド制のいいところは、自分で仕事を選んでコントロールできるところです。

会社の体制や仕事内容にもよりますが、仕事を選べないということストレスになります。また、自分のキャリアを選べないということでもあります。

さらに、ワークライフバランスから考えても、仕事を自分でコントロールできるのはいいことです。ガッツリ仕事をしたいときにはたくさんの仕事に参加できますし、ゆったりと仕事をしたいときにはゆるめの仕事を選べばいいでしょう。

ギルド制と組織力

ギルド制にすると、人気のない仕事(きつい、難しすぎる、スケジュールが短いなどなど)には人が集まらなくなるでしょう。そのため、営業担当者やマネージャーは、いかにいい仕事を獲得するか・つくりだすかという力量が問われます。

また、チームリーダーは、いかにギルドメンバーを集めらるか、そして、メンバーの離脱を防ぐことができるかという力量が問われます。

仕事自体の魅力だけでなく、自分といっしょに仕事をしたいと思わせたり、ポイントを高くするように交渉するなどの工夫が必要になります。

ギルドメンバーは、人気の仕事や自分のやりたい仕事を選ぶことができるようになるために、自分の魅力と技術力をあげる必要があります。

このように、押し付けの仕事をするのではなく選択する自由を用意することで、みんなが自分たちの領域で魅力と技術力を高めていき、結果として組織が強くなることでしょう。

キャリアと働き方の選択

働き方改革が活発になっていますが、残業対策やリモートワークといった部分に注目が集まりがちです。もちろん、そういったところも推進する必要はありますが、個人的にはキャリア選択の自由も広まってほしいと考えています。

会社に入って特定の職種についたらあとは決まったキャリアパスしかない、というのではなく、自分で自由にキャリアパスを設定できることが望ましいです。

働く時間や場所だけでなく、仕事の内容も自由に選べることで、よりのびのびと楽しく仕事をできるのではないでしょうか?

実現するためにはたくさんの課題もあるでしょうが、「昨日の夢は、今日の希望であり、明日の現実である」という言葉もあるように、明日の現実とするために今日の希望を胸に抱きながら改革を進めていきましょう。

終わりに

そんなことを考えていると、沢渡あまねさん(@amane_sawatari)がこちら↓の本を出版されました。

ドラクエ世代のわたしにぴったりなこの本を読んで、チームマネジメントレベルをあげようかなと考えています。

 

晴れた日も、曇った日も、素敵な一日をあなたに。

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本を出版しました!

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iOS 11 Programming。それは新時代を予感させる技術書

iOS 11 Programmingとは

iOS 11 Programming は、名前のとおりiOSアプリ開発についての技術書です。

濃い内容と、クラウドファンディングで読者を集めてから執筆するという方式で、発売前から話題になっていました。

執筆陣と目次

iOS 11 Programmingは、そうそうたるメンバーが集まって書いた本です。

執筆陣

こちらがそのメンバーです。

堤 修一さん、吉田 悠一さん、池田 翔さん、坂田 晃一さん、加藤 尋樹さん、川邉 雄介さん、岸川 克己さん、所 友太さん、永野 哲久さん、加藤 寛人さん。

ネットや勉強会や技術書の執筆などでご活躍のかたばかりなので、名前を見たことがあるのではないでしょうか。

目次

目次はこちらです。

はじめに
第1章 iOS 11 概要
第2章 ARKit
第3章 Core ML
第4章 Swift 4の新機能とアップデート
第5章 Xcode 9 の新機能
第6章 Drag and Drop
第7章 FilesとDocument Based Application
第8章 レイアウト関連の新機能及び変更点
第9章 Core NFC
第10章 PDF Kit
第11章 SiriKit
第12章 HomeKit入門とiOS 11のアップデート
第13章 Metal
第14章 Audio関連アップデート

目次だけでもその内容の濃さがかいま見れてワクワクします。

対象読者

iOS 11 Programmingは入門書ではないので、Xcodeの使いかたや、Swiftやプログラミングの基礎知識の説明はまったくありません。基本的には、すでにそういった知識を身につけて、実践的にアプリ開発をしているかたに向けた本といえます。

とはいえ、iOS 11 Programmingほどさまざまなテーマについてまとまった本は他にないので、理解はできなくても手元に置いてパラパラと読むことをオススメします。

理解はできなくても一度からだのなかを通すことで、自分のなかに知識の地層として積もります。そうすると、アプリ開発をつづけて自分の理解度が深まっていったときに、あの本で読んだことはこういう意味だったんだ! と、知識の地層から掘り起こすことができます。

きっかけはARKit

わたしが個人で開発している こぱんたっぷAR パンダクリンAR というアプリがあります。

名前のとおりAR機能をつかっているので、ARKitについてはとても興味があります。iOS 11 Programmingでは、ARKitについての章があると知って、ぜひ読みたいと思っていました。

実際に読んでみると、とても素晴らしい内容で期待以上でした。ARKitというフレームワークは、その高機能な内容とは裏腹に、とてもシンプルです。しかし、画面上の座標をAR空間上の座標に変換したり、ヒットテストで現実空間を認識したりといったように、あまりなじみのない技術をつかいます。そのため、どのような場面でどのように実装すればいいのかということは、実践しながら試行錯誤するしかありません。

こぱんたっぷARを開発したときは、iOS11と同時リリースするために、公式リファレンスなどの数すくないARKitの情報をもとにかなり試行錯誤しました。あのときにiOS 11 Programmingがあればなあ、という気持ちになるくらい、体系的にわかりやすくまとめられています。

気になるテーマが盛りだくさん

ほかにも気になるテーマが盛りだくさんです。

第4章 Swift 4の新機能とアップデート
第5章 Xcode 9 の新機能

あげればキリがないですが、 スノウロビン でiOSアプリエンジニアとして毎日アプリ開発しているので、やはりXcodeやSwiftがどのように変わったのかが気になります。

第8章 レイアウト関連の新機能及び変更点

また、現時点ではあまり注目されていませんが、iOS11ではユーザーインターフェースの意欲的な変更も盛り込まれています。おそらく、iPhone Xを皮切りに、新時代の端末(ARやVR端末もあと数年で発表されるのではないかと楽しみにしています)に向けた改革を進めていると考えています。そういった意味でも、iOS11でのレイアウトも気になります。

第6章 Drag and Drop
第7章 FilesとDocument Based Application

最近、iOSアプリがmacOSで動くようになるという噂がチラホラと聞こえてきます。あくまで噂なので、実際にどうなるかはわかりませんが、アップルとしてもmacOSとiOSの定義やありかたについては常に探っていることでしょう。

その成果のひとつともいえる機能が、Drag and DropとFilesです。パソコンではあたりまえのDrag and Dropやファイル管理という仕組みが、ついにiOSでもオープンに導入されるのです。今後のアプリ開発のためにも、いまからしっかりとおさえておきたいところです。

ここではあげなかった章も、それぞれの専門分野について見事にまとめあげられています。

ネットで探せば、個々の情報は簡単に手にはいります。しかし、個々の情報に個別に触れるのと、体系的にまとまった情報に触れるのでは、その密度や体験がまったく異なります。そういう意味でも、自分が気になる章がひとつでもあれば、購入する価値は十分にあるでしょう。

あたらしい出版のカタチ

最初にもすこしふれましたが、iOS 11 Programmingは、PEAKS という技術書クラウドファンディングサービスで執筆・出版されました。

出版社から本を出版する場合は、企画→執筆→出版という流れになるので、実際に出版されるまでどのくらい売れるのかわかりません。

しかし、PEAKSはクラウドファンディングなので、企画→購入予約→執筆→出版という流れになります。執筆をする前にどれくらい売れるのかわかるので、出版社としてもリスクが少なくなります。そのため、iOS 11 Programmingのようにチャレンジングな本も出版することができます。

また、著者にとっては、書く前から読者がいるというのはとても心強いことです。

わたしも iPhoneアプリ開発の入門書を執筆しているところですが、自分が書いた本がどれだけ読んでもらえるのだろうか? ぜんぜん読んでもらえないのでは? と、不安になることがよくあります。しかし、Twitterなどで、出版したら買って読みます! と応援してくださる声をはげみにして書いています。

技術書クラウドファンディングは、出版社・著者・読者のみんなが幸せになれるあたらしい出版のカタチといえるのではないでしょうか。

充実した内容はもちろんのこと、出版方法も素敵なiOS 11 Programming。アプリ開発に携わるかたには、ぜひ読んでもらいたい1冊です。

おまけ

iOS 11 Programmingには、紙版と電子版があります。

紙版は、読みやすさとランダムアクセスのしやすさがメリットです。とくに技術書はパラパラと読みたくなることがあるので、そういうときには紙版がむいています。

いっぽう、電子版は簡単に持ち運べるところがメリットです。待ち時間などにさっとiPhoneをとりだして読むこともできます。また、検索することができるところも魅力です。

この記事を書いているいま(2018年2月3日時点)なら、発売記念1,500冊限定セールをしているので、思い切って両方とも購入してみてはいかがでしょうか。

晴れた日も、曇った日も、素敵な一日をあなたに。

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スノウロビンにジョインしました

スノウロビンにジョインしました

個人でアプリ開発をしつつ アプリ開発講師をしたりアプリ開発本を執筆したり LINEスタンプをつくったり リモートワークをしたり常駐したりしてましたが、またひとつ新たな一歩を踏みだしました。

このたび、ワタクシ、株式会社スノウロビンにジョインしました。

iOSアプリエンジニアしてます

スノウロビンは、Webサイト制作やスマートフォンアプリ開発やシステム開発やデザインをおこなっています。ほかにも、 The DECKというコワーキングスペース の運営もしています(3Dプリンターなどがつかえるファブリケーションスペースもあります)。

そういう環境なので、iOSやAndroidアプリを開発してるかた、Web系の開発をしてるかた、デザイナーのかた、コワーキングスペースの運営をしてるかたと、多種多様なかたがたであふれかえっています。

自分にとって未知の領域のお話しを聞けるので、なかなかおもしろいです。また、興味があればあたらしい技術にチャレンジすることもできるので、これから先が楽しみです。

(こちらは、AmazonのAlexaです。「アレクサ、アレクサ」と、社内でAlexaを呼ぶ声が聞こえてきます)

わたしは、iOSアプリの開発をバリバリしたいです、と希望してジョインしたので、XcodeでSwiftをバリバリと書いています(いやー、楽しいですね)。

会社については、 スノウロビンのサイト にいろいろ書いてあるので、おもしろそうだなと感じたら、ぜひご覧ください。

スノウロビンという名前の由来

SnowRobinのRobinとは、英語でコマドリのことです。

コマドリの仲間は世界中にたくさんいますが、SnowRobinというコマドリはいないそうです。

世界中にむけておもしろいものを届ける。そして、雪のようにまっ白な世界に『こんなの見たことない!』というようなあたらしいモノをつくりだす。

そういう想いをこめて、『SnowRobin』という会社名にしたそうです。

いかがですか? こういうのって心躍りません? それに、スノウロビンってかわいくて語呂がいいですし。

スノウロビンのいいところ

わたしが2か月ほど仕事をして感じた、スノウロビンのいいところをご紹介します(制度は変更になる可能性があります)。

開発環境がいい

開発用のパソコンは、MacBook Proです(Windowsもありです)。ああ、憧れのMacBook Proちゃん。憧れのRetinaディスプレイ。

しかも、外付けモニターもあるので、デュアルモニターで広々と作業することもできます(わたしはMacBook Air11インチ生活が長いせいか、あいかわらずシングルモニターでやってますが)。

さらに、椅子も座り心地がとてもいいです。

フレックスタイム便利

スノウロビンではフレックスタイム制を導入しています。

わたしは、フリーで仕事をするときでも規則正しくするのが好き(健康のために心がけてます)なのですが、フレックスタイムはいろいろ便利です。

子どもを送ってからでも間に合いますし、役所に手続きに行ったりするのにも便利です。

また、朝にカフェでアプリ開発本の執筆をしてから会社に行く、なんてこともできます(この記事は、通勤途中にカフェで書いてます)。

さらに、お昼休みもずらすことができるので、食堂がすく時間帯をみはからって、のんびりお昼ごはんを食べることができます。

食堂がある

事務所のあるビルに、おおきめの食堂があります。いろんなメニューがあるし、安くておいしいです。

食事は健康の基本ですから、こういうサービスはうれしいです。

コワーキングスペースがある

さきほど紹介したように、スノウロビンでは The DECKというコワーキングスペース を運営しています。

本社とコワーキングスペースのどちらで仕事をしてもいいので、気分転換にコワーキングスペースでひと仕事するということもできます。

コーヒーや紅茶、ジュースなどが飲み放題です。しかも、サラダバーまであります!

好きな席に座れるし、集中したいときはまん中にドーンと置いてあるテント(!)にこもって仕事をすることもできます。

黒板がある

本社の打ち合わせスペースは、壁一面が黒板になっています(ホワイトボードではなく黒板です)。

(このイラストは、スノウロビンのメンバーで描いたものです。すごいですね)

(せっかくなので、わたしもはしっこにぱぱんだっこのこぱんを描きました)

もちろん打ち合わせ以外でもつかえます。先日、プログラムの構造で悩んでいたときに、黒板にあれこれ書き込んで思考を整理しながら作業を進めました。

メモ帳に書くのもいいですが、黒板に書くのって学生時代にもどったようで楽しくなります。

私服オーケー

最近は私服の会社が増えてきましたが、スノウロビンも私服です。

長らくのフリーランス生活ですっかりスーツを着なくなったので、私服オーケーなのは助かります。

副業オーケー

チームでのアプリ開発もおもしろいですが、個人でのアプリ開発はまたべつの楽しさがあります。

ですので、スノウロビンにジョインしても、個人での開発はつづけていきます。とうぜん、アプリ開発本の執筆もバリバリやってますし、最近はお休みしてますがアプリ開発講師もやりたいなーと思ってます。

スノウロビンでの活動と、個人での活動をうまくコラボレーションして、よりたくさんのおもしろいことをやっていきます。

ほかにもたくさん

ほかにも、ホラクラシーで上下関係がなかったり、チュッパチャップスタワーがあったり、本の購入制度があったり(さっそく前から気になっていた iOS 11 Programming を購入してもらいました。ホクホク)と、たくさんいいところがあります。

さらに、みなさんとても真剣に仕事に取り組んでいます。かといって、厳しいわけでもなく、どちらかというとゆるい雰囲気です(たぶん、ひとりひとりが自分で考えて、自律的に仕事を進めているからだと思います)。そういう環境なので、わたしも真剣に取り組みつつ、たまには技術談義や育児談義でもりあがったりして楽しんでいます。

スノウロビンに決めたワケ

スノウロビンにジョインするまえに、ほかにもいくつかの会社からお誘いをいただいてました。

どの会社もとても魅力的でしたが、今回はスノウロビンに決めました。

面接の雰囲気がよかったとか、面接のときのお話で技術力の高さを感じたとか、環境がよさそうとか、いろいろな理由はありますが、決め手になったのは、おもにつぎのふたつの理由です。

ひとつは、iOSアプリエンジニアのスペシャリストとして、アプリ開発をバリバリできる環境です。わたしはiOSアプリ開発の技術力をもっと高めたいので、アプリ開発に専念できる環境はとても魅力的に感じました。

もうひとつは、『世界中にむけておもしろいものを届ける。そして、雪のようにまっ白な世界に、こんなの見たことない!というようなあたらしいモノをつくりだす』というスノウロビンのモットーに共感したからです。なにしろ、 プロフィール にも書いているように、わたしの仕事のモットーは『個人的にも社会的にもおもしろくて役に立つ』ですから。

募集してます

長くなりましたが、こんな環境で楽しくアプリ開発しています。

スノウロビンでは エンジニアを募集 しています。スノウロビンに興味があるかたは、ぜひご応募ください。

まだ見ぬあなたと、いつかいっしょに、あたらしいモノやおもしろいモノをつくれる日を楽しみにしています。

晴れた日も、曇った日も、素敵な一日をあなたに。

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