iOS 11 Programming。それは新時代を予感させる技術書

iOS 11 Programmingとは

iOS 11 Programming は、名前のとおりiOSアプリ開発についての技術書です。

濃い内容と、クラウドファンディングで読者を集めてから執筆するという方式で、発売前から話題になっていました。

執筆陣と目次

iOS 11 Programmingは、そうそうたるメンバーが集まって書いた本です。

執筆陣

こちらがそのメンバーです。

堤 修一さん、吉田 悠一さん、池田 翔さん、坂田 晃一さん、加藤 尋樹さん、川邉 雄介さん、岸川 克己さん、所 友太さん、永野 哲久さん、加藤 寛人さん。

ネットや勉強会や技術書の執筆などでご活躍のかたばかりなので、名前を見たことがあるのではないでしょうか。

目次

目次はこちらです。

はじめに
第1章 iOS 11 概要
第2章 ARKit
第3章 Core ML
第4章 Swift 4の新機能とアップデート
第5章 Xcode 9 の新機能
第6章 Drag and Drop
第7章 FilesとDocument Based Application
第8章 レイアウト関連の新機能及び変更点
第9章 Core NFC
第10章 PDF Kit
第11章 SiriKit
第12章 HomeKit入門とiOS 11のアップデート
第13章 Metal
第14章 Audio関連アップデート

目次だけでもその内容の濃さがかいま見れてワクワクします。

対象読者

iOS 11 Programmingは入門書ではないので、Xcodeの使いかたや、Swiftやプログラミングの基礎知識の説明はまったくありません。基本的には、すでにそういった知識を身につけて、実践的にアプリ開発をしているかたに向けた本といえます。

とはいえ、iOS 11 Programmingほどさまざまなテーマについてまとまった本は他にないので、理解はできなくても手元に置いてパラパラと読むことをオススメします。

理解はできなくても一度からだのなかを通すことで、自分のなかに知識の地層として積もります。そうすると、アプリ開発をつづけて自分の理解度が深まっていったときに、あの本で読んだことはこういう意味だったんだ! と、知識の地層から掘り起こすことができます。

きっかけはARKit

わたしが個人で開発している こぱんたっぷAR パンダクリンAR というアプリがあります。

名前のとおりAR機能をつかっているので、ARKitについてはとても興味があります。iOS 11 Programmingでは、ARKitについての章があると知って、ぜひ読みたいと思っていました。

実際に読んでみると、とても素晴らしい内容で期待以上でした。ARKitというフレームワークは、その高機能な内容とは裏腹に、とてもシンプルです。しかし、画面上の座標をAR空間上の座標に変換したり、ヒットテストで現実空間を認識したりといったように、あまりなじみのない技術をつかいます。そのため、どのような場面でどのように実装すればいいのかということは、実践しながら試行錯誤するしかありません。

こぱんたっぷARを開発したときは、iOS11と同時リリースするために、公式リファレンスなどの数すくないARKitの情報をもとにかなり試行錯誤しました。あのときにiOS 11 Programmingがあればなあ、という気持ちになるくらい、体系的にわかりやすくまとめられています。

気になるテーマが盛りだくさん

ほかにも気になるテーマが盛りだくさんです。

第4章 Swift 4の新機能とアップデート
第5章 Xcode 9 の新機能

あげればキリがないですが、 スノウロビン でiOSアプリエンジニアとして毎日アプリ開発しているので、やはりXcodeやSwiftがどのように変わったのかが気になります。

第8章 レイアウト関連の新機能及び変更点

また、現時点ではあまり注目されていませんが、iOS11ではユーザーインターフェースの意欲的な変更も盛り込まれています。おそらく、iPhone Xを皮切りに、新時代の端末(ARやVR端末もあと数年で発表されるのではないかと楽しみにしています)に向けた改革を進めていると考えています。そういった意味でも、iOS11でのレイアウトも気になります。

第6章 Drag and Drop
第7章 FilesとDocument Based Application

最近、iOSアプリがmacOSで動くようになるという噂がチラホラと聞こえてきます。あくまで噂なので、実際にどうなるかはわかりませんが、アップルとしてもmacOSとiOSの定義やありかたについては常に探っていることでしょう。

その成果のひとつともいえる機能が、Drag and DropとFilesです。パソコンではあたりまえのDrag and Dropやファイル管理という仕組みが、ついにiOSでもオープンに導入されるのです。今後のアプリ開発のためにも、いまからしっかりとおさえておきたいところです。

ここではあげなかった章も、それぞれの専門分野について見事にまとめあげられています。

ネットで探せば、個々の情報は簡単に手にはいります。しかし、個々の情報に個別に触れるのと、体系的にまとまった情報に触れるのでは、その密度や体験がまったく異なります。そういう意味でも、自分が気になる章がひとつでもあれば、購入する価値は十分にあるでしょう。

あたらしい出版のカタチ

最初にもすこしふれましたが、iOS 11 Programmingは、PEAKS という技術書クラウドファンディングサービスで執筆・出版されました。

出版社から本を出版する場合は、企画→執筆→出版という流れになるので、実際に出版されるまでどのくらい売れるのかわかりません。

しかし、PEAKSはクラウドファンディングなので、企画→購入予約→執筆→出版という流れになります。執筆をする前にどれくらい売れるのかわかるので、出版社としてもリスクが少なくなります。そのため、iOS 11 Programmingのようにチャレンジングな本も出版することができます。

また、著者にとっては、書く前から読者がいるというのはとても心強いことです。

わたしも iPhoneアプリ開発の入門書を執筆しているところですが、自分が書いた本がどれだけ読んでもらえるのだろうか? ぜんぜん読んでもらえないのでは? と、不安になることがよくあります。しかし、Twitterなどで、出版したら買って読みます! と応援してくださる声をはげみにして書いています。

技術書クラウドファンディングは、出版社・著者・読者のみんなが幸せになれるあたらしい出版のカタチといえるのではないでしょうか。

充実した内容はもちろんのこと、出版方法も素敵なiOS 11 Programming。アプリ開発に携わるかたには、ぜひ読んでもらいたい1冊です。

おまけ

iOS 11 Programmingには、紙版と電子版があります。

紙版は、読みやすさとランダムアクセスのしやすさがメリットです。とくに技術書はパラパラと読みたくなることがあるので、そういうときには紙版がむいています。

いっぽう、電子版は簡単に持ち運べるところがメリットです。待ち時間などにさっとiPhoneをとりだして読むこともできます。また、検索することができるところも魅力です。

この記事を書いているいま(2018年2月3日時点)なら、発売記念1,500冊限定セールをしているので、思い切って両方とも購入してみてはいかがでしょうか。

晴れた日も、曇った日も、素敵な一日をあなたに。

【関連する記事】

ぱぱんだっこティザーサイト | はれときどきくもりZ

浮世絵時計アプリをアップデートしました。さらに美しくなった浮世絵をお楽しみください。 | はれときどきくもりZ

あずきちゃんと虹色クレヨンを出版しました! | はれときどきくもりZ

本を出版しました!

あずきちゃんバナー728px

スノウロビンにジョインしました

スノウロビンにジョインしました

個人でアプリ開発をしつつ アプリ開発講師をしたりアプリ開発本を執筆したり LINEスタンプをつくったり リモートワークをしたり常駐したりしてましたが、またひとつ新たな一歩を踏みだしました。

このたび、ワタクシ、株式会社スノウロビンにジョインしました。

iOSアプリエンジニアしてます

スノウロビンは、Webサイト制作やスマートフォンアプリ開発やシステム開発やデザインをおこなっています。ほかにも、 The DECKというコワーキングスペース の運営もしています(3Dプリンターなどがつかえるファブリケーションスペースもあります)。

そういう環境なので、iOSやAndroidアプリを開発してるかた、Web系の開発をしてるかた、デザイナーのかた、コワーキングスペースの運営をしてるかたと、多種多様なかたがたであふれかえっています。

自分にとって未知の領域のお話しを聞けるので、なかなかおもしろいです。また、興味があればあたらしい技術にチャレンジすることもできるので、これから先が楽しみです。

(こちらは、AmazonのAlexaです。「アレクサ、アレクサ」と、社内でAlexaを呼ぶ声が聞こえてきます)

わたしは、iOSアプリの開発をバリバリしたいです、と希望してジョインしたので、XcodeでSwiftをバリバリと書いています(いやー、楽しいですね)。

会社については、 スノウロビンのサイト にいろいろ書いてあるので、おもしろそうだなと感じたら、ぜひご覧ください。

スノウロビンという名前の由来

SnowRobinのRobinとは、英語でコマドリのことです。

コマドリの仲間は世界中にたくさんいますが、SnowRobinというコマドリはいないそうです。

世界中にむけておもしろいものを届ける。そして、雪のようにまっ白な世界に『こんなの見たことない!』というようなあたらしいモノをつくりだす。

そういう想いをこめて、『SnowRobin』という会社名にしたそうです。

いかがですか? こういうのって心躍りません? それに、スノウロビンってかわいくて語呂がいいですし。

スノウロビンのいいところ

わたしが2か月ほど仕事をして感じた、スノウロビンのいいところをご紹介します(制度は変更になる可能性があります)。

開発環境がいい

開発用のパソコンは、MacBook Proです(Windowsもありです)。ああ、憧れのMacBook Proちゃん。憧れのRetinaディスプレイ。

しかも、外付けモニターもあるので、デュアルモニターで広々と作業することもできます(わたしはMacBook Air11インチ生活が長いせいか、あいかわらずシングルモニターでやってますが)。

さらに、椅子も座り心地がとてもいいです。

フレックスタイム便利

スノウロビンではフレックスタイム制を導入しています。

わたしは、フリーで仕事をするときでも規則正しくするのが好き(健康のために心がけてます)なのですが、フレックスタイムはいろいろ便利です。

子どもを送ってからでも間に合いますし、役所に手続きに行ったりするのにも便利です。

また、朝にカフェでアプリ開発本の執筆をしてから会社に行く、なんてこともできます(この記事は、通勤途中にカフェで書いてます)。

さらに、お昼休みもずらすことができるので、食堂がすく時間帯をみはからって、のんびりお昼ごはんを食べることができます。

食堂がある

事務所のあるビルに、おおきめの食堂があります。いろんなメニューがあるし、安くておいしいです。

食事は健康の基本ですから、こういうサービスはうれしいです。

コワーキングスペースがある

さきほど紹介したように、スノウロビンでは The DECKというコワーキングスペース を運営しています。

本社とコワーキングスペースのどちらで仕事をしてもいいので、気分転換にコワーキングスペースでひと仕事するということもできます。

コーヒーや紅茶、ジュースなどが飲み放題です。しかも、サラダバーまであります!

好きな席に座れるし、集中したいときはまん中にドーンと置いてあるテント(!)にこもって仕事をすることもできます。

黒板がある

本社の打ち合わせスペースは、壁一面が黒板になっています(ホワイトボードではなく黒板です)。

(このイラストは、スノウロビンのメンバーで描いたものです。すごいですね)

(せっかくなので、わたしもはしっこにぱぱんだっこのこぱんを描きました)

もちろん打ち合わせ以外でもつかえます。先日、プログラムの構造で悩んでいたときに、黒板にあれこれ書き込んで思考を整理しながら作業を進めました。

メモ帳に書くのもいいですが、黒板に書くのって学生時代にもどったようで楽しくなります。

私服オーケー

最近は私服の会社が増えてきましたが、スノウロビンも私服です。

長らくのフリーランス生活ですっかりスーツを着なくなったので、私服オーケーなのは助かります。

副業オーケー

チームでのアプリ開発もおもしろいですが、個人でのアプリ開発はまたべつの楽しさがあります。

ですので、スノウロビンにジョインしても、個人での開発はつづけていきます。とうぜん、アプリ開発本の執筆もバリバリやってますし、最近はお休みしてますがアプリ開発講師もやりたいなーと思ってます。

スノウロビンでの活動と、個人での活動をうまくコラボレーションして、よりたくさんのおもしろいことをやっていきます。

ほかにもたくさん

ほかにも、ホラクラシーで上下関係がなかったり、チュッパチャップスタワーがあったり、本の購入制度があったり(さっそく前から気になっていた iOS 11 Programming を購入してもらいました。ホクホク)と、たくさんいいところがあります。

さらに、みなさんとても真剣に仕事に取り組んでいます。かといって、厳しいわけでもなく、どちらかというとゆるい雰囲気です(たぶん、ひとりひとりが自分で考えて、自律的に仕事を進めているからだと思います)。そういう環境なので、わたしも真剣に取り組みつつ、たまには技術談義や育児談義でもりあがったりして楽しんでいます。

スノウロビンに決めたワケ

スノウロビンにジョインするまえに、ほかにもいくつかの会社からお誘いをいただいてました。

どの会社もとても魅力的でしたが、今回はスノウロビンに決めました。

面接の雰囲気がよかったとか、面接のときのお話で技術力の高さを感じたとか、環境がよさそうとか、いろいろな理由はありますが、決め手になったのは、おもにつぎのふたつの理由です。

ひとつは、iOSアプリエンジニアのスペシャリストとして、アプリ開発をバリバリできる環境です。わたしはiOSアプリ開発の技術力をもっと高めたいので、アプリ開発に専念できる環境はとても魅力的に感じました。

もうひとつは、『世界中にむけておもしろいものを届ける。そして、雪のようにまっ白な世界に、こんなの見たことない!というようなあたらしいモノをつくりだす』というスノウロビンのモットーに共感したからです。なにしろ、 プロフィール にも書いているように、わたしの仕事のモットーは『個人的にも社会的にもおもしろくて役に立つ』ですから。

募集してます

長くなりましたが、こんな環境で楽しくアプリ開発しています。

スノウロビンでは エンジニアを募集 しています。スノウロビンに興味があるかたは、ぜひご応募ください。

まだ見ぬあなたと、いつかいっしょに、あたらしいモノやおもしろいモノをつくれる日を楽しみにしています。

晴れた日も、曇った日も、素敵な一日をあなたに。

【関連する記事】

好きなことと得意なことと役に立つことの境界線にぼくは立ちたい | はれときどきくもりZ

神さまの天秤【創作の本棚】 | はれときどきくもりZ

すぐにはわからないもの | はれときどきくもりZ

本を出版しました!

あずきちゃんバナー728px

信号


フリー写真素材ぱくたそ

信号ってありますよね。

ええ、さようでございます。あの赤、黄、青のピカピカ光る、道路にどーんとつったってるアレでございます。

ところでお客さんがたは、なぜ信号の青を『あお』と呼ぶかご存知ですか?

そうでしょ? ありゃ、どうみても緑色なのに、みな『あお』と呼んでいる。不思議なものでさあ。その理由なんですがね、なんでも、昔の日本語では緑色のものを青色と呼ぶことが多かったからとかなんとか。

へんなものですねえ。色はただそこにあるだけでなにも変わらないのに、言葉が変われば色まで変わっちまったように感じるなんてね。

おっと、話がそれちまいました。

信号の話でしたね。

それにしても、信号ってやつも不思議なものでございます。ただの色がついた光なのに、パッとついたら人や車がだーっと動きだすし、パッと消えたら人や車が一時停止のビデオテープとばかりにピタッととまっちまう。

ま、たまにはいうこと聞かないでドーンといっちまうやからもおりますが、たいていは信号サマに素直に従ってます。おっと、そこのあなた。目をそらしたってことは、もしかして……。

なんてね。そんな不粋なことはここでは申しません。

えっ? あたしゃあもちろん、生まれてこのかた信号無視なんてしたことはございませんよ。なにしろ、お上と信号サマにゃあ、逆らえませんもの。

えっ? また話がそれてるんじゃないかって。おっと、そうでした。うちのカミさんにもいつも言われるんですよ。あんたの頭は掘りつくされた炭鉱みたいだ、ってね。ある日、そいつあいったいぜんたいどういう意味なんだい? ってあたしがたずねると、カミさんときたらこう答えるんでさ。

あっちこっちに道が伸びて寄り道だらけってことだよ。

うちのカミさんも、なかなかうまいこと言うもんでしょ。おっと、だれだい? 掘りつくされた炭鉱なら中身もスッカラカンにちがいない、だなんて言ってんのは? しかも、お客さんにそんなに笑いをとられちゃあ、こちとらかたなしでございますよ。

ああ、そうでした。信号の話でしたね。ええ、大丈夫ですよ。こんどこそ本題でございます。

犬があるくと棒に当たるといいますが、あたしがあるくと信号でとまるのでございます。

赤いのがピカーッと光ってるのを見て、ピタッととまるわけですが、身体はとまっても心はとまらねぇわけです。ついついアレコレとやくたいもないことを考えちまうんでさ。あの雲は犬みたいだから棒に当たるんだろうなとか、テントウ虫がみんなお天道様になったらあかるくていいやねとか。でもね、きまって最後には、カミさんに叱られたことを思いだしてショボーンとなるわけでさ。

そんなこんなしていると、いつのまにかこっちにひとり、あっちにもひとり、あらあらそこにもひとり、ってえぐあいに信号待ち仲間が増えてくるわけです。いやはや、旅は道連れ世は情けといいますが、信号待ちのあたしは道のハズレで世にも情けない感じなワケでございます。

あたしが落ちこんでいても、そんなことはおかまいなしに時間はとうとうと流れるわけで、いつか信号がかわるときがやってきます。パッと青信号が光るのを合図に、信号待ち仲間がいっせいに歩きだすわけです。ゆく人の流れは絶えずして、またもとの流れにあらずってやつです。

日々、そうやって流れていくのでございますが、たまにおもしろいことがありまして。

どんなことかといいますと、信号待ち仲間のひとりが、信号が青にかわるまえに歩きだしちまうってえパターンです。

なんだ、そんなのよくあることじゃないかって? たしかによくある話なのですが、これがなかなか不思議なものなのでございます。

さきほども申し上げたとおり、あたしは信号待ちでボンヤリしてるわけです。そんなときにとなりのひとが歩きだすと、うっかりつられてあたしもいっしょに歩いてしまうのです。

信号無視ラーの仲間入りくらいですめばかわいいものですが、そこにたまたま車でもやってきて、ドカーンとひかれちまっちゃあ目も当てられません。お客さんがたは、くれぐれも信号待ちのボンヤリにはご注意くださいね。まあ、みなさんくらいしっかりしてたら大丈夫でございましょう。って、言ったとたんにキリッとした顔をなさったあなた。そう、そこのあなたです。あなたは気をつけたほうがよろしいようで。

いやあ、それにしても人間の行動ってやつあ、不思議なものでございますねえ。たまたまとなりに立っているひとがヒョイと歩くだけで、生まれてこのかた信号無視なんざしたことないあたしに、あっさりと信号無視をさせちまうんですから。

踊る阿呆に見る阿呆といいますが、あたしなんて気がついてないうちに踊らされちまってるんでしょうねえ。なにしろ、あたしの頭は掘りつくされた炭鉱みたいにスッカラカンですからね。

オチがついたところで、本来なら落ち着いてしめるとこですが、最後にもうひとことだけ。

『このお話は、もちろん比喩でございます』

おあとがよろしいようで。

晴れた日も、曇った日も、素敵な一日をあなたに。

【関連する記事】

【重大発表】iPhoneアプリ開発本を執筆して、C&R研究所さんから出版します! | はれときどきくもりZ

好きなことと得意なことと役に立つことの境界線にぼくは立ちたい | はれときどきくもりZ

神さまの天秤【創作の本棚】 | はれときどきくもりZ

すぐにはわからないもの | はれときどきくもりZ

本を出版しました!

あずきちゃんバナー728px

とあるアプリ開発者の憂鬱。今日はいい天気だから、たまには弱音を吐いてみよう。

弱い音と書いてよわねと読む。それはどんな音だろう?

先日リリースしたこぱんたっぷAR というアプリは、無料セールをしましたが20ダウンロードくらいです。

こぱんたっぷAR
カテゴリ: ゲーム, アクション, エンターテインメント, ファミリー
価格: ¥120(記事掲載時)

あまりのすくなさに、ストアから取りさげようかと思うくらい落ちこみました。自分では、ARをうまくつかったおもしろいゲーム体験だと思うのですが……。

昨年リリースしたパンダクリンARも、惨憺たる結果です。アイデアはおもしろいと思うのですが、1年間で数10ダウンロードというあまりにも悲しい状態です。

パンダクリンAR 〜ぱぱんだっこと一緒にお片づけ〜
カテゴリ: ライフスタイル, 仕事効率化
価格: ¥240(記事掲載時)

プロダクトそのものがダメなのか、エッジが立っていないのか、プロモーションがダメなのか、そもそも需要がなさ過ぎるのか……。

理由はわかりませんが、数10ダウンロードです(切なすぎるので二度いいました)。

個人アプリ開発者の苦悩はつづきます。

まるでかげろうの羽音のように

個人開発アプリは、マーケティングが大事です。

なにしろ、App Storeにはたくさんのアプリがありますし、アプリを知られないことは存在しないことと同じです。

とはいえ、まずはプロダクトありきです。アプリ自体がよくなければ、いくらマーケティングに力を入れても、ダウンロードしてもらえないでしょう。わたしがアプリをつくるときは、そのときどきの全力でよいアプリにしようと手をつくしています(実力が足りなくて、泣く泣く機能追加をあきらめることはありますが)。

また、わたしがつくるアプリはニッチなものです。

個人開発だからニッチを狙っているという面もありますが、アプリのアイデアの出し方にもその理由があります。まず、自分の周囲5mくらいのテーマを元に、アイデアのタネを集めます。そして、そのタネを、100mくらいまで届くように育てます。このようにしてアプリを開発しているので、ニッチなものになります。

こうして完成したアプリですから、とても愛着があります。

愛着があるので、「みんなー、このアプリを使って! 遊んで!」という気持ちがあふれて、自然とプロモーションにも力がはいります。

わたしがプロモーションをするときには、プロダクトそのものの情報はもちろんですが、プロダクトにまつわる技術やストーリーもだすようにしています。とくに、ストーリーは重視しています。なぜかというと、自分自身がプロダクトのストーリーを読むのが好きだからです。

こぱんたっぷARについて書いたこちらの記事でも、アプリの紹介だけでなく、アプリができあがる過程のストーリーを書いています。

こうやって、あらためて自分のマーケティング方法を見なおしてみると、わりと力をいれてるなと感じます。しかし、冒頭で紹介したように、まったく実績がついてきてなくて泣きそうになります。

それは暑い夏のまぼろしのような

毎回、「こんどのアプリはいける! すごくいける!」と思いながら、アプリをリリースしています。そして、ダウンロードがすくなすぎて落ちこむ、というパターンをくりかえしています。

なにが足りないのかわかりませんが、試行錯誤しながらやっていくしかありません。なにしろ、人生には必勝法はないのですから。

唯一の救いは、アプリ開発が楽しいということです。

何ヶ月もかけてつくったアプリが数十ダウンロードなんて、楽しくなかったらぜったいつづけられません。

たとえかたつむりのような歩みでも

と、泣き言ばかりつづりましたが、数十人ものひとがダウンロードしてくれてるんですから、ありがたいことです(なかには、お金をだしてまで買ってくれてるひともいるのです!)。

どこのどなたか存じませんが、感謝しています!

というわけで、落ちこんだりもしたけれど、たくさんのひとたちに支えられて、わたしは元気にアプリ開発してます。

遅れていますが、アプリ開発本の執筆も元気にやっています。本を書くのはすごく大変ですが、やっぱりおもしろいです。

スペシャルサンクス

倉下さんメルマガ – R-styleに『ノンマーケター・マーケティング』というコーナーがあります。タイトルどおり、マーケターでないひと向けのマーケティングについて書いているコーナーです。

メルマガを読んでいろいろ感じることがあったので、Twitterにつぶやきを放流しました。今回の記事は、それらのつぶやきを再編集したものです。

いたのくまんぼうさんのこちらの記事『【Unite 2017 Tokyo】いかにして個人制作ゲームで生きていくか〜スマホゲームレッドオーシャンの泳ぎ方〜 講演動画公開されました。』も、個人アプリ開発者として、とても参考になります。

『千里の道も一歩から』を胸に、これからもアプリ開発者としての千里坂を歩んでいきます。

 

晴れた日も、曇った日も、素敵な一日をあなたに。

 

【関連する記事】

 

ぱぱんだっこティザーサイト | はれときどきくもりZ

 

ぱぱんだっこLINEスタンプをリリースしました! ゆるくて楽しいほのぼのスタンプです。 | はれときどきくもりZ

 

ARで簡単・楽しくお片づけできるアプリ『パンダクリンAR』ついにリリース! | はれときどきくもりZ

本を出版しました!

あずきちゃんバナー728px

あなたのiPhoneで、不思議な世界をのぞいてみませんか? タップだけの簡単操作で遊べるキュートでポップなアクションゲーム『こぱんたっぷAR』をリリースしました。

祝! こぱんたっぷARリリース!

こちらの記事で告知したように、本日、最新のiOS11に対応した『こぱんたっぷAR』をリリースしました。

こぱんたっぷAR
カテゴリ: ゲーム, アクション, エンターテインメント, ファミリー
価格: 無料(記事掲載時)

iOS11の目玉機能のひとつである『ARKit』をつかった、ちょっと不思議なAR(拡張現実)アクションゲームです。

こぱんたっぷARはこんなゲームです

あなたの周りでこんなことがありませんか?

こどもパンダの遊び声が聞こえるけど、周りを見てもパンダがいない。

笹団子を置いてたら、いつのまにかなくなっていて、お皿のまわりにこどもパンダの肉球のあとがある。

部屋のなかにタイヤをぶらさげておいたら、なぜかはげしく揺れている。

これは、こどもパンダの『こぱん』が、あなたの周りに遊びにきている証拠です。おとうぱんの代わりに、現実世界に遊びにきた『こぱん』たちをつかまえて、元の世界へと帰してあげましょう。

こぱんたちの姿が見えないからつかまえられない?

ご安心ください。こぱんたちは、iPhoneのカメラで見ることができます。iPhoneを動かしてあなたの周りにいるこぱんたちを探して、タップでつかまえちゃいましょう。

iPhoneだけで体験できる、ちょっと不思議な世界をお楽しみください。

遊びかた

このゲームの遊びかたは、とっても簡単です。

1.iPhoneを顔のまえに構えて、ゲームを開始します(はじめて遊ぶときは、カメラの使用を許可してくださいね)。

2.iPhoneを上下左右に動かして、あなたの周りに遊びにきたこぱんを探します(はげしく動かすと危ないよ。まわりに気をつけてね)。

3.こぱんを見つけたら、タップでつかまえます。

楽しいふたつのゲームモード

ゲームモードはノーマルとタイムアタックのふたつ!

ノーマルモードは、制限時間内にできるだけたくさんのこぱんをつかまえます。たくさんつかまえたら、おとうぱんも大喜びです。

タイムアタックモードは、10こぱんをできるだけ早くつかまえます。友達と競争して楽しんでください。

楽しいおまけも

海や山、さらに宇宙まで!? いろんな場所でこぱんが七変化しちゃいます。

シェア機能をつかって、こぱんをつかまえた瞬間を投稿しよう。かっこよくつかまえた写真や、おもしろい写真や、はたまた奇跡の一枚が撮れるかも!?

本編とおなじくらいハマる!? ミニゲームもあるので、探して遊んでくださいね。

ストーリー

P.C.2017年のある晴れた日のことです。

お父さんパンダの『おとうぱん』は、こどもパンダの『こぱん』たちを連れてお散歩していました。笹が丘にさしかかったとき、ひとりのこぱんが地面が光っているのを見つけました。なんだろう? と思ったこぱんは、光の場所に近づいていきます。

そのとき、光に近づいたこぱんが地面にすいこまれてしまいました。ほかのこぱんたちもおなじように近づいたものですから、みんなすいこまれてしまいました。

おとうぱんはびっくりして、光に近づいていきました。そこには、長方形の鏡が落ちています。おそるおそる拾ってのぞいてみると、鏡のむこうの世界でこぱんたちが楽しそうに遊んでいるではありませんか。おとうぱんは、こぱんたちを迎えにいくために鏡にはいろうとしますが、おおきなおなかがつかえてはいれません。

困ったおとうぱんは、鏡にむかっておおきな声をだしました。

「おうい、だれか〜。この声が聞こえたら、こぱんたちを連れもどしてくれないか〜」

そのときです、鏡のむこうにおおきな手があらわれました。その手は、こぱんたちをひょいひょいとつかまえていきます。おとうぱんはよろこびました。

「ありがとう、ありがとう。どうか、そちらへ遊びにいったこぱんたちを、みんな連れもどしてくださいな。そうです、この鏡をのぞいているあなたにお願いしています」

どうやら、おとうぱんの鏡の世界とあなたのiPhoneがつながってしまったようです。おとうぱんの願いをかなえるために、あなたのiPhoneでこぱんたちをみんなつかまえてくださいね。

謝辞

このアプリで使用している音楽や効果音は、以下のサイトのサウンドを使用しております。素敵なサウンドをありがとうございます!

魔王魂さま

全曲無料・フリー音楽素材/魔王魂

効果音ラボさま

効果音ラボ – フリー、商用無料、報告不用の効果音素材をダウンロード

iOS11リリース記念に、無料セールをしています

iOS11リリース記念に、期間限定無料セールをしています。

こぱんたっぷARで遊んで、ARっておもしろいかもと思っていただければ幸いです。そして、アップルが力をいれているAR機能が盛りあがるきっかけになれば、いち開発者としてとても嬉しいです。

開発チーム紹介

最後に、こぱんたっぷARの開発チームを紹介します。

妻:イラスト、デザイン、翻訳、アドバイザー

七歳児:「こぱんたっぷで遊びたいな〜」

四歳児:「あたちもあそびた〜い」

一歳児:「おうっ、おうぅ!」(iPhoneの画面をさわりながら)

わたし:企画、デザイン、プログラム、テスト、マーケティング

『こぱんたっぷAR』は、わが家で大人気のゲームアプリです。ぜひこの記事をご覧のあなたも遊んでください。

こぱんたっぷAR
カテゴリ: ゲーム, アクション, エンターテインメント, ファミリー
価格: 無料(記事掲載時)

 

晴れた日も、曇った日も、素敵な一日をあなたに。

 

【関連する記事】

 

ぱぱんだっこティザーサイト | はれときどきくもりZ

 

ぱぱんだっこLINEスタンプをリリースしました! ゆるくて楽しいほのぼのスタンプです。 | はれときどきくもりZ

 

ARで簡単・楽しくお片づけできるアプリ『パンダクリンAR』ついにリリース! | はれときどきくもりZ

 

本を出版しました!

あずきちゃんバナー728px