アプリエンジニアのScrapbox英語学習法

アプリエンジニアと英語の関係

わたしは、iOSアプリエンジニアとAndroidアプリエンジニア🐣(ひよっこ)をしてます。

アプリ開発には英語が切っても切り離せません。なぜかというと、アプリ開発の情報の多くが英語だからです。

最近は日本語の情報も増えましたが、英語のほうが圧倒的に情報量が多いですし、なによりAppleやGoogleが提供する一次情報はほとんど英語です。

いままでは、翻訳機能を利用してなんとなく英語の情報に接してきましたが、せっかくなのでもうすこし体系的に勉強しようかと思いたちました。

英語学習のメインの目的は単語学習

幸いなことに、技術情報は日常会話と違って、文章の形式や出てくる単語があるていど限られています。

そこで、まずは単語の学習をメインの目的に据えました。

Scrapboxを使うワケ

単語学習なら専用のアプリなどもありますし、日頃愛用しているEvernoteを使うという手もあります。

しかし、今回はScrapboxを使うことに決めました。

その理由としては、ブラウザで見られることや、動きが軽快なことや、自由なフォーマットで記入できることなどがあります。

しかし、今回の決め手となったのは、Scrapboxの便利なリンク機能です。

単語ノートの登録手順

リンク機能が決め手となった理由についてはのちほど説明するとして、まずは実際に登録する手順を紹介します。

わからない単語があったら、まずは単語を選択してから右クリック(ctrl+クリック)します。つぎに、「”単語(スクリーンショットではperspective)”を調べる」をクリックします。

すると、単語の内容が表示されるので、辞書で開くをクリックします。

辞書アプリで単語の内容が表示されました。今回調べた意味に該当しそうなところをコピーします。

Scrapboxにノートを追加して、ペタッとペーストします。
このとき、#1を書いておくのがポイントです。

リンクノートを作成

同じ手順でいくつか単語ノートを追加していくと、このように単語ノートの一覧が並びます。

ここで、新しいノートを追加して、タイトルを1にしてみましよう。

そうすると、あら不思議。下のLinks欄に、さきほどつくった単語ノートたちがずらっと並びます。

これだけでもなんだかすごいですが、Scrapboxのリンク機能が本領を発揮するのはつぎの工程からです。

前に調べた単語を調べたときはリンクの数字を増やす

英語の勉強をしていると、前に調べた単語の意味を忘れて、もう一度調べることがたびたびあります。

たとえば、appropriateという単語を2回目に調べたときは、Scrapboxにはすでにappropriateノートが存在します。

そのときは、#1の数字をひとつ増やして、#2とします。

同じ手順で#2のノートが増えたら、ノートを追加して、タイトルを2にしてみましよう。

そうすると、あら不思議。下のLinks欄に、さきほどつくった単語ノートたちがずらっと並びます(2回目)。

調べた回数が多い単語=覚えにくい単語

ここまできたらリンク機能の使い方にピンときたかもしれません。

リンク(#数字)の数を増やすことで、自動的に調べた回数ごとに単語を分類しようとしているのです。

なぜなら、調べた回数が多い単語は覚えにくい単語だからです。

というわけで、#2とか#3とかのノートが増えてきたら、2や3のノートを開いてLinksに表示される単語たちを見直します。そうすることで、覚えにくい単語を記憶に定着させていきます。

これを書いてて思いついたのですが、「#覚えた」とか「#苦手」みたいなリンクを作って単語を分類するのもよさそうですね。

Scrapboxについて詳しく知りたいというかたは、こちらの本がオススメです。

Scrapboxってなに? というかたは、こちらの本がオススメです。

晴れた日も、曇った日も、素敵な一日をあなたに。

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キュートでシュールな肉汁溢れるニクいあいつ「肉めないニク」がカレーに帰ってきた!

肉めないニクとは

「肉めないニク」 とは、LINEスタンプiMessageステッカーとして大活躍のキャラクターです。

App Storeの美味しそうなステッカー集に取り上げていただいたり、

アメリカやロシアのApp Storeでもフィーチャーしていただきました。

そんな肉めないニクが、「肉めないニク2」として、パワーアップして帰ってきました。

新しい仲間を引き連れて、帰ってきた

「肉めないニク2」では、新しい仲間が参戦してます。

「まっ、前が見えない」という感じで、ニクとキャッキャウフフするチキンや、

マイペースなポークもいます。

もちろん、ニクはさらにパワーアップしています!
カレーになったり、

ベーコンを巻いてみたり、

ギョギョッ!? 肉なのに魚になったり。

肉めないニク2をヨロニク

こんな肉めないニク2をヨロニクお願いします。

LINEスタンプのリンクはこちらです。
iMessageステッカーのリンクはこちらです。

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楽して稼ぐこと

楽して稼ぐこととは?

わたしは古い考え方なのか、稼ぐことに対して背徳感のようなものがあった。

ましてや、楽して稼ぐということは悪いこと(とまではいかなくても、よくないこと)のように感じていた。お金というものは、『苦労して人の嫌がることをしてようやくいただけるもの』という思い込みがあった(この価値観はどこから来たんだろう?)。

しかし、歳を重ねるうちに『楽して稼ぐ』というのはそういうことではないんだと気がついた。 

楽をするというのは、手を抜くことではないんだ、と。

人が嫌がる(面倒と感じる、楽しくない、興味がないなどなど)こと。でも、自分は夢中になることをする。 

人から見たら『そんな大変なことしてすごいよね』と思われるかもしれない。でも、自分にとってはなんてことない。だって楽しいんだから。 

それがつまり『楽して稼ぐ』ということなんだと思う。

まる

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2018年のまとめ


2018年が終わろうとしているので、一年のまとめを書きます。

その前にお礼を。

2018年もたくさんの方々にお世話になりました。あんなことやこんなことまでしていただき、とても助かりました。本当にありがとうございます。

個人でのアプリ開発

今年は、浮世絵時計やパンダクリンARなどの既存アプリのアップデートに力を入れました。

そのため、新しいアプリのリリースはありませんでしたが、つくりたいアプリのアイデアはたくさんあるので、プロトタイプをすこしずつ開発しています。

来年にはリリースするぞ。おー!

会社でのアプリ開発

スノウロビンにジョインして一年とすこし経過しました。

会社では、受託のアプリ開発を担当しました。

iOSアプリ開発がメインですが、チャンスがあったので、watchOSアプリやmacOSアプリの開発にも挑戦しました。

どちらもとても大変でしたが、あたらしいことに挑戦して試行錯誤しながら学ぶのは楽しくもあります。また、自分のエンジニアとしての幅が広がるので、これからもあたらしいことに挑戦していきます。

また、会社には技術力の高いエンジニアがたくさんいるので、山盛り勉強になりました。

ながらく個人でアプリ開発をしてきたので、ほかの人が書いたコードを読んだり、技術談義をしたりできるのは、とても贅沢な環境です。

また、デザイナーさんがデザインするところを間近で見られるのもとてもよかったです。

アプリの設計とClean Architecture

会社でのアプリ開発では、おもにClean Architectureを採用しています。

いまでこそ、Clean Architectureに慣れてきましたが、最初は大変でした。ちょっとデータを取得するだけなのに何個もファイルをまたいで書かないといけなくて、なんでわざわざこんな面倒なことをことするんだ!? って感じでした。

しかし、ひとつのアプリをiOS用とmacOS用に開発するときに、Clean Architecture最高! となりました。

そのときは、iOS用のアプリを開発してからmacOS用のアプリを開発したのですが、移植がとてもやりやすかったからです。

ViewControllerは、UIKitとCocoaのちがいがあるので、いろいろと変更が必要です。しかし、Presentation層のPresenterやViewは、ほぼそのままコピペでいけました。

iOSのプロジェクトからmacOSのプロジェクトにコードをコピペしながら、「こいつ動くぞ!」と興奮していました。

Android版を開発するときでも(プログラミング言語がことなるのでコピペはできませんが)かなり簡単に移植できそうです。

設計の重要さを認識したので、PEAKSさんから届いた「iOSアプリ設計パターン入門」を読みながら、もっといい設計ができるようにします。

アプリ開発本の執筆

あいかわらず亀のような歩みではありますが、アプリ開発入門本をすこしずつ書いてます。

書いては消し、消しては書き、書いては書きなおし、頭を抱えながら書いてます。

本を書くのって、本当にむずかしいですね。ブログ記事ならパパッと書けるのに。

とはいえ、書くことはすごく楽しいので、なんとしても書き上げる所存であります。

はやくみんなに読んでもらいたい!

そして、iOSアプリ開発をはじめるひとたちの手助けをしたい!

心のなかでそう叫びながら、日々、執筆をしています。

アウトプット

最近のアウトプットはQiitaScrapboxがメインです。

あまり明確な書き分けはしていませんが、簡単な技術メモはScrapbox、ひとかたまりの内容を書きあげたときはQiitaという感じです。

ほかの人が書いているかもとか、こんな簡単なこと書いてもいいのかな?とか、そういうことはあまり考えずに、あたらしく学んだことや自分が忘れてしまいそうなことをどんどん書いてます。

QiitaとScrapboxにいろいろ書いているので、ぜひご覧ください。

あと、このブログのアップデートをしました。

まず、ブログで小説を公開しているので、文章を読みやすいテーマにしようと思って、Graphyにしました。

つぎに、今後のことを考えてhttps対応をしました(大変だった)。

新しくなった「はれときどきくもりZ」を、今後ともよろしくお願いします。

重大なできごと

2018年で一番重大なできごとは、会社のフレックス制度がなくなったことです。

ちいさい子どもがいるので、朝は幼稚園に送りに行きます。また、よく風邪を引いたりするので、朝から病院に連れて行くこともあります。フレックスは、そういうときにとても便利でした。

しかし、フレックス制度がなくなって勤務時間が8:45〜18:00になってしまったので、子どもの面倒をすべて妻にお願いしないといけなくなってしまいました。妻だけで無理なときは、会社を休むしかありません。

家のことも会社での仕事もおもいっきりやりたいわたしにとっては、フレックス廃止はいろいろな意味で大幅なパフォーマンスダウンを引き起こしました。

そしてなにより、会社で仕事をするということは、こういうことがいつでも起こりうるのだということを、あらためて実感しました。そういう意味で、これからの人生をどう生きて行くかを考え直すきっかけとなる重大なできごととなりました。

Nintendo Switch

クリスマスプレゼントに、素敵なサンタさんがNintendo Switchとマリオカートをプレゼントしてくれました。

据え置きゲーム機はWii以来なので、ワクワクしながら遊びました。

いやー、ゲーム最高ですね。

iPhoneでポチポチとゲームをして遊んでいますが、それとはちがう楽しさがあります。とくに、子どもたちが寝静まったあとに、妻とふたりで遊ぶマリオカートは最高です(子どもたちと遊ぶのも楽しいですが)。

(おもにわたしが)「うわー」とか「やっふー」と言いながら、ふたりでゲームを楽しんでいます。

またゲームアプリを開発したくなりました。

2019年の豊富

2019年も、アプリ開発にどっぷりとつかりたいですね。

まずは、プロトタイプでつくっているアプリを完成してリリースすること。そして、ゲームアプリ開発熱が高まっているので、ゲームアプリもつくりたいところです。

最近は個人で開発したゲームをNintendo Switchでリリースしているかたもいらっしゃいます。どうやらUnityで開発できるっぽいので、わたしもUnityに挑戦してみようかな。

また、ARが好きで「パンダクリンAR」や「こぱんたっぷAR」を開発してます。
しかし、ARKitをつかったりSceneKitをつかったアプリを開発しようとすると、どうしても3Dなどの数学的な知識が必要になります。というわけで、 数学の勉強をするために「数学大百科事典 仕事で使う公式・定理・ルール127」を買いました。

また、ARKitやSceneKitで使うキャラクターをMagicaVoxelでつくりたくて、「まるごとわかる3Dドットモデリング入門 ~MagicaVoxelでつくる! Unityで動かす!~」を買いました。本を読みながらVoxelキャラをつくって楽しんでいます。

アプリ開発入門本の執筆もバリバリやっていきます。2019年こそは出版するぞー!

アプリ開発講座も個人で細々とやっていますが、2019年はもっとドーンとやりたいところです。

あとは、iOSDCやtry! SwiftやWWDCなどのイベントや、勉強会にも参加したいところです(子どもの予定があるので、なかなかむずかしいですが)。

そんな感じでやりたいこといっぱいなので、2019年もあれこれやっていきます。

それでは、よいお年を。

本を出版しました!

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Toshi’s Christmas Story 2018 〜あわてん坊のサンタクロース〜


ねえ、知ってる?
これは、わたしの村に伝わるお話。あわてん坊のサンタクロースの伝説。

「いい子には、サンタクロースが素敵なクリスマスプレゼントを。いい子にしてなかったら、あわてん坊のサンタクロースが見当違いなクリスマスプレゼントを」

ってね。

👶👶👶

「男の子だよ!」
「いいえ、女の子だわ!」
山から吹きおろす風が雪の冷たさを運んでくるように、ふたりの言い争う声はわたしに暗い気持ちを運んでくる。

気分を変えるために、わたしはベッドからピョンと飛び降りて、窓から外を眺めた。
「Guten Morgen!」
真っ白な雪景色の中に、ポツポツと家が建ち、煙突から煙が立ちのぼっている。煙はこの小さな村を取り囲む森林を抜けて、遠くそびえる山々に消えていった。
「いいお天気。それに今日は……」
あつあつのグリューワインにプリプリのヴァイスブルスト、そして、一口でお腹いっぱいなシュトーレン。わたしは真っ青な空に、つぎつぎとクリスマスのご馳走を思い浮かべる。ふわふわ浮かぶレープクーヘンに誘われて、村の真ん中に立つ大きなもみの木に視線が辿り着くと、そこにぶら下がるたくさんの靴下が目に入った。

わたし、今年のクリスマスは、サンタさんに特別なプレゼントをお願いしたの。そう、とっても特別なクリスマスプレゼントを……。

「アンジェリカ、あなたはどう思うの? やっぱり女の子よね?」
ふたりで言い争うのにつかれたのか、ママがとつぜんわたしにたずねてきた。
「いいや、男の子だろう。アンジェリカもそう思うだろ?」
パパもそれにのってくる。普段は息がぴったりなのに、なんでお腹の子のことになると、途端にケンカになっちゃうんだろ?
「あのね。パパ、ママ、わたし実はね……」
「アンジェリカも8歳なんですから。そろそろ妹の面倒を見て、家の仕事を覚えていく歳ですわ」
「なにを言ってるんだ。僕は長男なんだから、つぎは跡継ぎの男の子でないと」
わたしが答える前に、ふたりが続きをはじめてしまった。まあ、いつものことだから、慣れたものだけど。

あーあ、わたしの特別なクリスマスプレゼントのお願いを、サンタさんが聞きどどけてくださったなら、きっとみんな幸せになれるのに……。
おっと、いけないわ。そのためにも、わたしはいい子にするのよ。だって、『いい子には、サンタクロースが素敵なクリスマスプレゼントを。いい子にしてなかったら、あわてん坊のサンタクロースが見当違いなクリスマスプレゼントを』だものね。

🎹 🎹 🎹

「パイプオルガンが使えないだって!?」
パパの声が家中に響いた。
「そうなんだ。どうやらネズミがふいごをかじってしまったみたいなんだ。修理しようにも、町に知らせに行って帰ってくる頃には、クリスマスは終わってしまう」
「ああ、なんてことだ……」
パパの声が穴の空いたパイプオルガンのようにしりすぼみに消えていく。それもそのはず。パパはこの村一番のパイプオルガン奏者で、クリスマスにはお腹の子にもとびきりの曲を聴かせるんだって張り切っていたもの。

ママも悲しそうな顔をしていたけど、パパの手を握って優しい言葉をかけていた。「聖歌隊でとびきりの歌を歌いましょう」とか「ほかの楽器で演奏してみてはいかが?」とか。
だって、お腹の子の性別以外では、パパとママはとても仲良しだから。
でも、いまはふたりそろって暗い顔をしている。遠い山の向こうに、お日様が沈んだあとみたいに暗い顔を。

わたしがなんとかしなきゃ。だって、わたし、お姉ちゃんになるのよ。

♪ ♪ ♪

「アンジェリカ、ちょっと手伝っておくれ」
「パパ、ごめんなさい。わたし、いま、用事があるの」
「アンジェリカ、台所のお片づけをしてちょうだい」
「ママ、ごめんなさい。わたし、いま、これをしないといけないの」
「「クリスマスイブだというのに、アンジェリカはいったいなにをやってるの?」」
「パパ、ママ、ごめんなさい。もう少しで完成するのよ」

そう言って、机の上に置いた紙に、わたしはガリガリと書いていく。パパと、ママと、まだ見ぬお腹の子のことを考えながら、ガリガリと。

「できた!」
「なにができたんだって? アンジェリカ」
「なにができたというの? アンジェリカ」
「ほら、見て!」
わたしは手元の紙を持ち上げて、パパとママに向かって披露した。
「ほお」
「まあ」
「「クリスマスソング」」
「タイトルは、『あわてん坊のサンタクロース』よ」
「いいねえ。この歌詞ならパイプオルガンじゃなくても演奏できそうだ」
「とても楽しそうな歌詞ね。聖歌隊だけじゃなく、みんなで歌えそうよ」
「これから教会に行って、この歌詞にあう曲を書いてくる」
「わたしは歌詞を書き写して、村のみんなに配ってくるわ」

🎄 🎄 🎄

「あー、楽しかった。こんなに盛り上がったイブは、今までなかったんじゃないか?」
「ええ、そうね。アンジェリカの考えた『あわてん坊のサンタクロース』のおかげね」
「わたしは歌詞を考えただけだもの。パパが曲を作ってくれたし、ママが村のみんなに歌を教えてくれたおかげよ」
教会からの帰り道、雪をサクサクと踏みながら、パパとママに返事をした。
「お腹の息子も、今日はとっても楽しかったって言ってるだろ?」
「ええ、お腹の娘も、今日はとっても楽しかったって言ってるわ」
「息子だ!」
「娘よ!」
はあ。これさえなければ、いい子のパパとママなのに……。ね。

わたしは、村の真ん中のクリスマスツリーにそう囁いた。

🎁 🎁 🎁

「おや?」
「あら?」
家に着くと、ドアに靴下がふたつぶらさがっていた。太い糸で編まれた厚手の靴下はパパの、細い糸を重ねたふわふわの靴下はママのだ。まだイブなのに届いたということは……。
「「あわてん坊のサンタクロースが来たんだ!」」
パパとママは、息もぴったりにそう言った。
「僕はいい子じゃなかったってことなのか」
「わたしはいい子じゃなかったというのね」
パパとママは「いい子には、サンタクロースが素敵なクリスマスプレゼントを。いい子にしてなかったら、あわてん坊のサンタクロースが見当違いなクリスマスプレゼントを」と言ってがっくりと肩を落とす。

そして、ドアを開けてなかに入ると、「見当違いのプレゼント、か」とつぶやきながら、靴下からプレゼントを取り出した。
「あれ!?」
パパは、女の子の赤ちゃんが着る服を手に持っている。
「まあ!?」
ママは、男の子の赤ちゃんが着る服を手に持っている。
ふたりは、お互いの手にある『あわてん坊のサンタクロース』からのプレゼントを交互に見ながら、首をひねっていた。

でも、わたしはふたりの様子を見ながら、もしかしたらってワクワクしていたの。
だって、ふたりのプレゼントが見当違いってことは……。それに、わたしのプレゼントがまだ届いていないってことは、サンタさんがわたしのお願いを聞き届けてくださったということ……。

でも、今日はクリスマスイブ。わたしがどんなプレゼントをサンタさんにお願いしたのかは、パパとママにも秘密。それは、わたしとサンタさんだけの秘密なの。でも、遠回しになら、ちょっとくらいなら、聞いてもいいよね?

「ねえ、パパ、ママ。家族はたくさんいるほうが楽しいと思わない?」
「そうだな。お腹の子が生まれると、きっと、もっと賑やかになるよ」
「そういえば、予定より少しお腹が大きいですね、って言われたのよ」

🎅 🎅 🎅

ねえ、知ってる?
これは、わたしの村に伝わるお話。あわてん坊のサンタクロースの伝説。

「いい子には、サンタクロースが素敵なクリスマスプレゼントを。いい子にしてなかったら、あわてん坊のサンタクロースが見当違いなクリスマスプレゼントを」

ってね。

〜 Ende 〜

本を出版しました!

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