小説家志望ブロガーとし(@toshi586014)です。
ようこそ。カップ麺読書感想文へ。
この記事は、三分で読める読書感想文です。カップ麺ができあがるまでの時間を、楽しくお過ごしくだされば幸いです。
一分で読めるあらすじ
山間部の小さな集落・チグル村に住む少女ビーナ。お正月に一人山で遊んでいた彼女は、村の異変を感じた。
村に戻ったビーナが見たもの。それは、ブタの頭をした魔物たちが、村人を虐殺している様子だった。
逆上したビーナは、ブタ男たちに次々と矢を放つ。しかし、異様な風体の男にあえなく捕まってしまい、何かの儀式だろうか?身体中に精霊の名前をいくつも刻まれていく。
その時、不意に泥まみれの地面から無数の腕が伸び、ブタ男たちを引きずりこんだ。異様な風体の男は逃げたが、ビーナはエルと呼ばれる女と軽い口調の男に助けられ、一命をとりとめた。
後にチグルの虐殺と呼ばれるこの事件から何年かの月日が過ぎ、ビーナは十七歳になっていた。
復讐を胸に王都マリーシャへと出てきたビーナは、偶然にもエルと出会った。そして、エルが隊長を務める秘密部隊“零小隊”に訓練兵として仮採用される。
零小隊とは、魔物たちと戦うために結成された特殊部隊だった。魔物たちと戦っていれば、いつかチグル村の仇である異様な風体の男に辿り着けるのだろうか?
そしてビーナの戦いが幕を開けた…
一分で読める感想
今回は、桝田省治さんの傷だらけのビーナです。
世界観的には、少し日本的な香りがする、中世ヨーロッパ風ファンタジーです。剣と弓矢、そして、精霊や魔物を使役しての戦いが繰り広げられます。
このお話の魅力は、なんといっても個性的な登場人物です。
とても優秀で部下の信奉も厚いエル隊長は、とても短気で向こう見ず。口癖は「グズグズするな!!さっさと行けッ!!とっとと行けッ!!行けッ!!行けッ!!走れッ!!」
そして、訓練兵のビーナを任されるロウザイ隊長は、優秀な指揮官でありながら、口が悪く女癖も悪いセクハラオヤジ。
主人公のビーナは、良くいえば素直、悪くいえば単純の猪突猛進型。弓の腕は天下一品だが、危なっかしい言動にハラハラします。
こんな人たちが集まれば、ストーリーも一筋縄では進みません。
最後まで気が抜けないビーナの奮闘ぶりを、十分に堪能することができます。
一つだけ注意点を。
チグルの虐殺など、結構残酷なシーンも含まれますので、苦手な方はお気をつけください。
あと一分で読めるおまけ
桝田省治さんは、リンダキューブや俺の屍を越えてゆけといった、一癖も二癖もある、しかし、練りこまれたゲームシステムや魅力的なキャラクターで人気のゲームを世に生み出してきました。
その一方で、傷だらけのビーナ以外にも、いくつか小説を書かれています。
邪馬台国を舞台にした『ハルカシリーズ』や10歳の少年が家の中で冒険する『透明の猫と年上の妹 <3LDK-RPG>』など、いずれも秀作です。
また、『ゲームデザイン脳 ―桝田省治の発想とワザ―』では、ゲームデザイナー桝田省治さんのゲームに関する様々な考察が紹介されています。わたしは特に、ドラクエに関する考察が好きでした。ゲームの裏話がお好きなら、一読の価値ありです。
さらに、最近ではアニメにもなった『まおゆう魔王勇者』の監修もされています。
そんな多才な桝田省治さんの世界観に触れることができる傷だらけのビーナ。読めばきっと、諦めない、諦めの悪い登場人物たちに元気づけられます。
最後に一つお願いです。
あとがきに本が売れたら続編を出すかもよ、と書かれているので、興味がありそうな方にぜひ広めてください。
倒れる時は前のめりなとしの三分で読める読書感想文でした。
晴れた日も、曇った日も、素敵な一日をあなたに。
【今回紹介した本】
【関連する本】
【ゲームデザイン脳はアプリ版もあります。】
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