あずきちゃんと虹色クレヨン ~あとがき~【創作の本棚特別編】

小説家志望ブロガーとし(@toshi586014)です。

 

今回は、【創作の本棚特別編】として、わたしが書いた小説『あずきちゃんと虹色クレヨン』のあとがきを掲載します。

前回のお話はこちらです。

 

あずきちゃんと虹色クレヨン

 


絵 ふじもなおさん(@atelier_monao

 

~あとがき~

 

この度は、『あずきちゃんと虹色クレヨン』を読んでくださってありがとうございます。

さて、2012年の年末にタスククエストを休載して以来、久しぶりに長めの小説を書きました。

今年の1月になって、小説を書きたいという意欲が再び湧いてきたので、短編集を書いていました。そのお話を3か月ほどで書き上げながら、次のお話のアイデアを二つ練っていました。

そのうちのひとつが、今回公開した『あずきちゃんと虹色クレヨン』です。

次はどういうお話を書こうかと思った時に、真っ先に頭に浮かんだのが『ふじもなおのアトリエ』のふじもなおさん(@atelier_monao)でした。

その頃、創作に関する悩みを聞いてもらっていたこともあり、ぜひふじもなおさんに恩返しをしたいと思っていました。かくして、ふじもなおさんに喜んでもらえるようなお話を書こう、というのが『あずきちゃんと虹色クレヨン』の原点となりました。

ふじもなおさんが頭に浮かんだ時、すぐに絵を描く女の子を主人公にすることが決まりました。そうすると、つられてあずきちゃんという名前が出てきました。なぜかというと、ふじもなおさんは旧姓が遠藤さんで、えんどう豆からまめっちというあだ名になったそうなのです。つまり、豆つながりですね。あ、そうそう、最後のお話に出てきた女の子の名前も豆つながりです。

(余談ですが、そのお話を聞いた時に、図々しくまめっちと呼んでいい?と聞くと快諾してくださいました。その時の喜びは、今でもわたしの宝物の一つです)

さて、あずきちゃんという名前が決まると、むくむくとイメージが膨らみはじめます。

あずきちゃんだから、イメージカラーはあずき色だろう。じゃあ、ほっぺはあずき色にしよう。好きな食べ物は、もちろんおはぎに決まり。かわいらしい雰囲気なので、小学生くらいがいいな。少し天然な感じがする素直な子っぽいかな。お絵描きが大好きで、絵を描いて周りの人を幸せにするお話にしよう。

まるで連想ゲームのように、あずきちゃんが出来上がっていきます。

そして、前回短編集を書いた影響か、今回も短編集のような形にしようと思いました。そう決めた途端に、それならクレヨンの色と登場人物を関連付けると面白いかも。そうだ、虹の色で七色のクレヨンのお話にしよう。と思いつきました。

早速とばかりに虹の色をネットで調べてみると、『赤、橙、黄、緑、青、藍、紫』の七色とありました。紫はあずき色だからあずきちゃんのエピソードに使おうかな。そうすると、紫は最後のお話にしようかな、と漠然とした考えが湧き出てきました。

この時点で、最後のお話がなんとなく頭にありました。あずきちゃんが絵を描けなくなってしまうお話し。それと、子どもの頃の思い出がきっかけとなり絵を描けるようになるお話し。ゴールが決まれば、あとはそこに向かってエピソードを積み重ねて行くだけです。

全体の構想と最後のゴールがなんとなく見えたので、次は最初のお話をどうするかです。ここで悩むかと思いきや、主人公であるあずきちゃんを紹介するお話にすることがすんなりと決まりました。なぜかと言いますと、ちょうどその頃に熱心に読んでいた、『それゆけ!!ライターズ』の影響です。その中に出てきた『おみこし理論』を活用して、あずきちゃんの絵のうまさと、クラスの人気者という設定を印象付けようと考えました。そうして、第一話『あずきちゃんの色』ができあがりました。

次に、最初のクレヨンを何色にしようかなあと、七色の文字を眺めながら考えていました。しばらく眺めたあとにふと赤という文字を見ると、『紅太』という名前がパッと頭に浮かびました。よし、これでいこう、と決まったところで、紅太くんに関するお話し『赤色のクレヨン』を書きはじめました。

今回の連載では、前の色を書き終える頃に、次の色とその内容を決めていました。赤色の時と同じように、色に関する登場人物の名前と、その人物に関する出来事をぼんやりと思い浮かべ、それから執筆にかかりました。そのため、各色のエピソード間で矛盾がないか、その都度全体を確認しながら書いていました。全体のプロットを決めてからだと、こんなに苦労することはないのですが……。その代わり、ちょうど変化期にあったわたしの考え方に合わせて、いい方向にお話も変化できたと思います。

あずきちゃんと虹色クレヨンを書いて感じたのは、色と名前の影響力は意外に大きいということです。色と名前__例えば、橙色でみかんちゃん__が決まると、その色や名前から様々なイメージを連想します。そして、それらのイメージ__爽やか、みかん、橙、鏡もち、などなど__がぐるぐると渦巻いて混ざり、やがて大きなお話の流れとなりました。そういう意味でも、今回虹色クレヨンという題材を選んだのは、われながらいい仕事だったとおもいます(自画自賛)。

そうそう、最初は底抜けに明るいお話にしたいなあ、と考えていました。しかし、気がつくと、やたらとみんな泣いていますし、大親友のみかんちゃんは引っ越してしまうし、草介くんは怪我してしまうし、悲しいシーンがたくさん出てしまいました。これは、お話を書き終えた今でも不思議でなりません。きっと、心の奥底では、上にあげたようなシーンに関する様々な想いがあるのでしょう。そのあたりは、今後の創作で明らかになるかもしれません。

とはいえ、基本的にはハッピーと言いますか、希望を感じられるような方向に向かって書けたと思います。そういう意味では、あずきちゃんと虹色クレヨンの原点である『ふじもなおさんに喜んでもらえるお話』という目的が達成できたのではないかなあと思ったり、そうであればいいなあと願ったり。

おっと、こういうお話をはじめると、ついつい長話になってしまいますね。失礼しました。

最後になりましたが、たくさんの絵を描いてくださったふじもなおさんに感謝いたします。ふじもなおさんの絵を見るたびに、新しいアイデアとやる気が湧いてきます。

また、サプライズでフェルト人形を作ってくださったちゃろさん(@Charopee)にも感謝いたします。ちゃろさんの行動は、小説を書くことの喜びを広げてくださいました。

倉下さん(@rashita2)には、『物語を最後まで書き切ることの責任』など、創作に関するアドバイスをたくさんいただきました。倉下さんの言葉はいつも力強く、わたしの心の支えとなります。

るうさん(@ruu_embo)には、小説をブログで公開する時の見せ方についてアドバイスいただきました。また、あずきちゃんの顔文字を作ってくださいました。あずきちゃんのおさげと笑顔が見事に表現されていて、とてもかわいいです。早速辞書登録して、あずきと入力すると変換されるようにしました。→6(小^_^豆)る

TwitterとFacebookの習慣化会のみなさんにもお世話になりました。みなさんのいいねやコメントは、コツコツと書き続ける動機になりました。

そして、いつも感想をくださるあなた。また、あずきちゃんを応援してくださったあなた。そして、あずきちゃんと虹色クレヨンを読んでくださったあなた。とてもとても感謝しています。

あずきちゃんとその仲間たちが、あなたの人生にとっての『何か』になってくだされば、それに勝る幸せはありません。それがたとえ、ほんのひと時のことであっても。

感謝と感慨を胸に抱きつつ。

とし

 

晴れた日も、曇った日も、素敵な一日をあなたに。

 

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とし
主夫で育児メンで小説家でアプリ開発者でアプリ開発講師でアプリ開発本執筆中でLINEスタンプ作者でブロガーのとしです。 このブログは、タイトル通り晴れた日も曇った日も人生を充実させるちょっとした楽しさを取り上げます。それが少しでも誰かのお役に立つ日がくれば幸いです。

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