小説家ブロガーとし（@toshi586014）です。
今回は、わたしが書いた小説を掲載します。【創作の本棚】と題して、今後も自分で書いた小説を掲載する予定なので、お楽しみください。
僕の宝さがし
ある日、僕は宝の地図を見つけた。
その地図は、ボロボロになるまで大切に着古した服のような布でできていた。すり切れたり、かすんでいるところもあるけれど、みっつの大きな山のまんなかにあるバツ印は輝いて見えた。
えっ？ なぜ宝の地図ってわかるのかって？
それは簡単だよ。この地図を手に取ればわかるさ。ホラ。
どうだい。持つだけで心の中からわきでる気持ちがあるだろう。この気持ちが宝の地図であることの証明なんだよ。
宝さがしに行くのかって？
もちろんさ。宝の地図を手にいれたのに、宝さがしに行かない理由なんてないよ。
地図がニセモノかもしれない？
そうだね、その可能性は否定できないね。
ホンモノだとしても、みっつの大きな山なんてそこらじゅうにあるから見つからないかもしれない？
うん、それもそうだね。
それでも行くんだろって？
ふふふ、わかってて聞くんだね。
僕の答えは変わらないよ。
『宝の地図を手にいれたのに、宝さがしに行かない理由なんてないよ』
それにね。宝の地図を手にしたとき、僕は気づいたんだ。ああ、もうすでに僕は宝物を持っているんだって。
じゃあ、僕はもう行くね。まずはあの山の向こうを目指すよ。
Fin
晴れた日も、曇った日も、素敵な一日をあなたに。
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